
100均どんぶりの高台です。
磁器の素地の色と言えば、普通は白だと思うのですが、このどんぶりの畳付を見ると茶色です。実際に茶色の素材の磁器なのか、或いは塗装か何かなのかは分かりません。少なくとも、釉薬の下が白かったら、釉薬のムラが目立たなくなり、このどんぶりの風情はなくなっていただろうと思います。
高台は薄く低く、形状も真円で、見た目の面白さはありません。高台内もぺったんこで、やはり見た目の面白さはありません。逆に、ツルッとした畳付は置く場所を選びませんし、直径が大きく形の整った高台は器に安定性をもたらします。この辺は、大量生産の実用品なりという所でしょう。
総じて、抹茶茶碗として使うには何の不足も無く、むしろ少し楽しめる良い器だと思います。特に、価格的に最も貧相な器に、趣味の茶の湯に合った美しさと実用性を発見するという貴重な体験が出来たので、このどんぶりの存在は私にとって大きなものとなっています。
おわり
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