猪飼祐一-2 灰釉彩茶盌 見込み

猪飼祐一02_05

 猪飼祐一の二つ目の灰釉彩茶盌の見込みです。写真では、茶碗正面を下にしています。

 上から見るこの茶碗は、少し潰れた円形をしています。潰れていると言っても沓形と言える程ではありません。ただ、口を付ける飲み口としては、潰れて尖っている個所が快適です。写真で言えば、4時位置辺りか9時位置辺りでしょうか。

 口縁はほぼ均一ですが、微妙に厚みと角の残り具合が異なっており、口当たりが良いのは、薄く滑らかな形状になっている9時位置辺りです。

 見込みの底には何となく茶溜りが整形されていて、その中心部に自然釉の溜りが出来ています。自然釉の溜りは底の中心から少し逸れた部分にもあって、それらはこの茶碗で最も濃く青緑色が出ている部分です。この色彩が見込みを美しく飾っています。

つづく

この記事へのコメント

  • 笹九百家

    いつもありがとうございます。m(__)m

    >ふるたによしひささん
    >
    >拝読しました。
    2025年04月21日 17:39