林亮次-8 織部茶碗 高台と掻き銘

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 林亮次の織部茶碗の高台と掻き銘です。高台の写真では、茶碗正面を上にしています。

 高台は乱れのある真円です。直径は、やや小さめです。高台内は浅く彫られ、兜巾は何となくあるという感じです。高台脇も含めて、高台周辺に釉薬は乗っておらず、長石と思われる白く大きな砂粒が陶土に多く混ざっているのが良く見えます。表面仕上げもザクザクしており、私の好きなラフな景色になっています。

 掻き銘は、「り」の裏返しのようにも見えますが、多分「亮」を略したものだと思われます。何処をどうすれば「亮」がこれになるんだ?ってな感じですが、例えば「林亮次-5」で紹介した掻き銘を見ると、「亮」から「り」の裏返しに至る過程が理解できると思います。

 という事で、林亮次の織部茶碗でした。好きな作家の作品というだけでなく、私が抱く織部焼の理想形という意味でも、素晴らしい茶碗だと思います。

おわり

林亮次-8 織部茶碗 見込み

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 林亮次の織部茶碗の見込みです。写真では、茶碗正面を下にしています。

 上から見るこの茶碗は、それ程きつくない沓形になっています。強い沓形は、如何にもわざとらしくて個人的には好みではないのですが、これくらいの歪み方なら許容範囲です。もしかしたら、それほど意識的に沓形にしたのではないようにも見えます。

 口縁は意外に均一で、美濃の茶碗にしては薄手だと思います。また、3時位置辺りが外側に向かって傾斜しており、ここを飲み口にすると快適です。この飲み口の位置は、茶道某流派の所作に合致しています。

 見込みには全体的に緑釉がかかっています。ただし、濃淡が激しく不規則にあるので、決してベタッとした景色にはなっていません。底にある渦巻状の茶溜りとと共に、アグレッシブで動きのある見込みの景色を作り出しています。

つづく

林亮次-8 織部茶碗 背面と両側面

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 林亮次の織部茶碗を各方向から写しています。上の写真が背面(掻き銘側)で、二枚目が正面向かって左側面、三枚目が右側面です。

 正面と高台周辺以外は完全に緑釉で覆われています。向こう側に見える見込み側も緑色です。ただ、濃淡に不規則な乱れがあり、単調にはなっていません。また、大きな砂粒混じりの陶土や、乱れた轆轤目、削り跡か亀裂のようにも見える小穴などが、不規則性の強い飽きさせない景色を作り出しています。

 器のシルエットは基本的に半筒ですが、口縁下にくびれがあります。これを端反りと呼ぶには少しくびれの位置が低く、何とも言えない独特な形状に仕上がっています。

つづく