

十一世・坂高麗左衛門の三つ目の萩焼茶碗の高台と窯印です。高台の写真では、茶碗正面を上にしています。
高台は乱れのある真円で、高台内は渦巻き状に削られています。高台脇は、側面の溝模様からの続きでそのまま削られているような造形になっていて、興味深い所です。
土見せはありませんが、整えない荒い削りと、透けて見える陶土内の砂粒などが、良い味わいを醸し出しています。
窯印は「韓峯」です。因みに、十世も同じく「韓峯」の窯印なのですが、漢字の並びが異なっていたと記憶しています。また、十世の作品の中には「十世」と刻んだ掻き銘もあるようなのですが、それが本物なのかどうかは確認出来ていません。それと十二世の窯印は「熊峰」ですが、わざわざ「峯→峰」と異なる文字を使っているのが面白い所です。
という事で十一世・坂高麗左衛門の三つ目の萩焼茶碗でした。枯れた中に上品な優しさも漂う良品です。
おわり